新年のごあいさつ
千葉県農協健康保険組合

理事長 林 茂壽
 年頭のご挨拶に先立ち、
 昨年の東日本大震災で被災された皆さまには、謹んでお見舞い申し上げ、
 1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


 あけましておめでとうございます。
 被保険者ならびにご家族の皆さま方におかれましては、気持も新たに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 さて、ご承知のとおり昨年の東日本大震災は多くの犠牲者を出し、福島第一原子力発電所の放射能漏れという大きな事故を招きました。年が改まった現在でも多くの方々が避難を余儀なくされています。国内経済にも打撃を与え、日本のエネルギー政策まで大きく揺るがす事態となってしまいました。農林水産物への風評被害は本県も含め、東日本一帯に及んでおり、一刻も早い事態の収束を願うばかりです。
 一方、健康保険組合の運営に目を向けてみますと、高齢化を主な要因とする医療費の増加により、一段と厳しい運営を余儀なくされる状況です。加えて、政府はTPP参加に向けての協議開始を11月に宣言しました。これに対し、農林水産業はもとより医療業界からも国民皆保険を堅持する立場から、参加反対運動が燃え上がっています。
 厚生労働省のまとめた「国民医療費の概況」によれば、平成21年度の医療費は36兆円を超え、過去最高を更新しました。治療に必要な医療費の多くは、保険給付費として健保組合が負担しています。また、支出のほぼ半分を占める高齢者医療制度への納付金は、健保財政を圧迫し続けています。震災や円高の影響による日本経済の低迷で、保険料収入の大幅な増加も期待できず、健保組合だけの努力では打開の糸口が見いだせない状況です。
 被保険者ならびにご家族の皆様におかれましては、健保組合のおかれた状況にご理解を賜るとともに、健康にお過ごしいただける年となりますことをお祈りいたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。