新年のごあいさつ
千葉県農協健康保険組合

理事長 林 茂壽
 あけましておめでとうございます。

 皆さま方におかれましては、平素より当健康保険組合の事業運営へのご理解しご協力を賜り、まことにありがとうございます。
 昨年はロンドンオリンピックが開催され、日本の獲得メダル数は過去最多を更新しました。東日本大震災で傷ついた日本が各競技選手の活躍に大いに励まされた1年だったのではないでしょうか。
 また、12月には日本の今後の進路を決める衆議院議員総選挙が行われ、自民党の大勝に終わりました。我々が気になるのは、やはりTPP交渉参加問題です。関税撤廃による農林水産業の打撃により、地域経済・社会や国の食料自給率、食の安全・安心に大きな影響が及ぶだけでなく、医療の面においても、保険外診療が拡大することで、公的医療保険の給付範囲の縮小を招き、医療費が高騰、所得による治療の格差が生じ、日本の公的医療保険制度そのものが脅かされる心配があります。新たな政権においても交渉参加反対の対応を貫いてくれるものと確信し、今月開催予定の「日米首脳会談」に期待しています。

 一方、全国の健保組合を取り巻く情勢は平成23年度の決算見込みによると、経常赤字は約3,500億円で、4年連続の経常赤字となります。各健保組合が保険料率の引き上げなどの対応策を講じているにもかかわらず、依然として約8割の組合が赤字を計上。当健保組合でも厳しい財政状況が続いています。
 今後さらなる高齢化の進展で、健保組合の拠出する納付金が増加することは明白ですが、そのしわよせが現役世代にこれ以上のしかかれば医療保険制度(健保組合)の存続も危ぶまれます。持続可能な制度にするためにも、改革に向けた建設的な議論が一刻も早く行われるよう、健保組合からも引き続き政府に要望していきます。
 被保険者並びにご家族の皆さまにおかれましては、このような状況にご理解を賜り、日々の健康管理を行っていただければ幸いです。当健保組合も、職員一同皆様の健康づくりを保健事業などにより全力でサポートしていく所存でございますので、引き続きご支援とご協力をよろしくお願いいたします。
 最後に、本年度も皆さま方のご健康とご多幸を心よりお祈りいたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。