新年のごあいさつ
千葉県農協健康保険組合

理事長 林 茂壽
 謹んで初春のお慶び申し上げます

 日ごろより当健保組合の事業運営にご理解とご協力をいただいておりますことを改めて感謝申し上げます。
 さて、ご承知のように今年4月より消費税率が8%に引き上げられることになりました。引き上げに伴う3月までの駆け込み需要の反動として、春以降の景気の急激な冷え込みが懸念されています。しかし、超高齢社会へ突き進むわが国は「社会保障を安定させ、厳しい財政を再建するために財源の確保は待ったなし」の状況にあります。
 消費税の増税分を財源として、足踏み状態だった社会保障制度改革がようやく動き始め、今後は国民会議の報告を基に国会で個別法案が議論される予定です。社会保障の負担のあり方はこれまでの「年齢別」から「負担能力別」に大きく切り替わり、高齢者も現役世代も所得が高い層の負担が増加するように調整されます。健保組合への影響としては、後期高齢者支援金に「総報酬制」が全面導入される方針で、負担が増加する健保組合も多く、公平で持続可能な制度の実現に向けてはさらなる審議が必要といえます。
 このように健保組合を取り巻く状況に改善の兆しが見えない中、全国の健保組合の平成24年度の決算見込みでは、過去最高の609組合が保険料率を引上げたにもかかわらず7割強の組合が赤字となりました。暗示の要因である高齢者医療制度への納付金の額は3兆1,328億円に上り、健康保険料収入の半分近くを占めています。今後団塊の世代が続々と65歳に達すると納付金がさらに増大することが予想され、存続が危ぶまれる健保組合がさらに増えると思われます。
 財政状況が逼迫しているのは当健保組合も例外ではなく、被保険者の皆さまには保険料率の引き上げ等でご負担をおかけすることをたいへん心苦しく思っております。しかし、引き続き事業運営の効率化を図りつつ、きめ細かな保健事業を通じて皆様の健康づくりをサポートし、医療費の抑制につなげていくことが、当健保組合の使命と考えております。皆さまにおかれましても日々の節制と心身の健康に留意され、医療費の節約を意識して過ごされますようお願いいたします。
 本年が皆様にとって幸多き1年となることをお祈り申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。