就任のご挨拶 | ||
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被保険者の皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 このたび、千葉県農協健康保険組合の役員改選にあたり、理事長に就任することになりました。 今後とも加入者の皆様方の参画をいただきながら、組合運営に努めてまいりますので、よろしくお願い申しあげます。 高齢化が進む今の日本は、4人に1人が65歳以上の高齢者と言われております。わが国の医療保険制度は、これまで国民の世代間の支え合いで成り立ってきました。しかしそれだけでは支えきれないほど高齢化は進んでおります。 健康保険組合の高齢者医療への支援金は際限なく膨らみ続け、保険料収入に占める高齢者医療への負担割合は45.5%に達しました。つまり、健康保険の収支状況を家計に置き換えると、給料の約半分が家族以外のために使われていることになります。 さらに健康保険組合では現行の高齢者医療制度が導入された平成20年度以降、7年連続で大幅な赤字が続いています。増え続ける高齢者医療の支援金によって、現在の収入では賄いきれなくなり、積立金を取り崩し、あるいは保険料率を引き上げて対応せざるを得ないのが現状です。 「支えられる側」の高齢者と「支える側」の現役世代の負担のバランスが崩れているなかで、高齢化の進展、とりわけ団塊の世代の前期高齢者への移行で、さらに増大が予想される高齢者医療費などによって、ますます負担が過重になれば、その重みで支える側は倒れてしまいます。 世界に誇る国民皆保険を維持していくためには、今後も増え続ける高齢者医療費を「誰がどう支えていくか」という仕組み作りが重要です。現行の仕組みのままでは負担に耐え切れず、健保組合などの保険者財政は破綻し、ひいては国民皆保険が崩壊してしまいます。なんとしても高齢者医療の負担構造の改革実現に向けた活動が必要です。 「国民皆保険制度」を維持し、「組合員と家族を守る組合」として、新しく選出された組合会議員の方々とともに、当健康保険組合の健全な運営に最善の努力を尽くす所存です。 結びに、皆様方のますますのご健康と各事業所のご繁栄をお祈り申し上げまして、就任のごあいさつといたします。 |